2013年1月11日金曜日

【Interview】Dutch Uncles



UKロック好きはマンチェースターって聞いただけで胸が高鳴りません?!
日本でも早耳インディーロックファンにはすでに大人気のマンチェスター出身Dutch Unclesの3rdアルバム『Out Of Touch In The Wild』がいよいよMemphis Industriesから今月発売になります!
そして遂には1/16にはVinyl Junkieから国内盤が発売されます!
それに併せてインタビューできないかと聞いてみたところ快く引き受けてくれたので、今回彼らにインタビューさせていただきました!



こんにちは!さっそくですがあなたたちのことから聞かせてください。Dutch Unclesってユニークなバンド名ですよね。名前の由来は何ですか?

これは僕たちがDuncan(vo.)の家で見つけた舞台の本から取ったんだ。なんで僕たちがこの名前を選んだのかはよくわからないんだけど、たぶん面白そうな劇だったんじゃないかな?それに一つの単語のバンド名って有名になりがちだから僕たちはそれを避けたくて選んだんだ。


あなたたちはもともとDutch Unclesを結成する前から大学で一緒にバンドをしていたんですよね。どのようにしてこのバンドを始めたのでしょう?

大学を卒業してから、僕たちの音が変わり始めてきたんだよね。それに大学時代の友人たちがそれぞれ自分たちの道を歩み始めていたことに僕たちは気づいたんだ。だから僕たち自身のためにバンド名を変えたんだよ。大学時代のバンドとしての青春の悩みから卒業する必要があったんだ。


1stアルバムはTapete Recordsというドイツのレーベルと契約していましたよね?その経緯と理由を教えてください。ドイツで活動していたのですか?

これは長い話になるんだけどね。僕たちのマネージャーは僕たち以外にもいくつかバンドの面倒を見ていたんだけど、Tapete Recordsはその中のスコットランド出身のPop Upというバンドに興味をもっていたんだ。結局彼らは契約したんだけど、僕たちのマネージャーが提案してたら、彼らはマンチェスターバンド、そう、僕たちとも契約するという提案を気に入ってくれて、彼らは僕たちをツアーに招待してくれたんだ。彼らは4枚のアルバムを出すことをオファーしてくれていたんだけど、僕たちはまだバンドとして初期の段階にいたわけだし、よくわからないこれから10年先のことまで契約するなんて嫌だったんだ。だから、1枚アルバムを出すだけの契約になったんだけど、これはとても良い出発点であり、良い経験だったと思っているよ。まだこの決断が良かったのか悪かったのかはわからないけど、Tapete Recordsでの経験は楽しかったよ。そう、僕たちは何度かドイツでツアーをしたんだけど、誰も僕たちのライブを覚えてないかもね。


では、あなたたちの新譜『Touch out od the Wild』の話に移りましょう!私はあなたちが新しいアルバムを出すのをとても楽しみにしてました!このアルバムタイトルについて説明してもらえますか?

これはただのタイトルにしか過ぎないんだよね。僕たちの1stアルバムはセルフタイトルで、その次がCadenzaという曲にちなんであのタイトルをつけたわけだ。だから今度は歌詞の一部をタイトルにしようと思ったんだ。だけどこのタイトルは僕たちの思うこのアルバムの印象とマッチしているとは思うけど、真面目に詩的に考えて思いついたわけではないよ。


Duncanが言うにはこのアルバムは歌詞的には依存と友情が土台となっているそうですね。彼はアルバムの曲「Belio」を「僕たちが時々感じる友人への強烈な愛情と情熱、そして実際にそれらの感情を表す行動をすることはできないというフラストレーション」についてだ、と語っていますよね。実際、このアルバムのコンセプトやテーマはどういったものなのでしょうか。

えーと、君はその質問でもうすでに僕らのアルバムのコンセプトについて述べてるね。だけど付け足すならこのアルバムのコンセプトは薬物乱用みたいな中毒といった”悪い習慣”だね。多くの曲が、人々が思わず眉をしかめてしまうようなネガティブな考えとか行動とかにフォーカスしているんだよ。そういったネガティブなことって同時に興味深いとも思うんだ。

このアルバムを作るにあたって、何かインスパイアされた音楽や個人的な、もしくは社会的な出来事はありましたか?

特にないかな。アルバムの中で個人的な感情を感じる瞬間はあるけど、それが何らかの特定の出来事に関連しているとは言い切れないかな。確かに自分の人生の中で感じたことが生かされているとは思うけどね。

あなたたちのアルバムのジャケ写っていつもアート的だと思います!新譜のアートワークも素敵だなと思ったのですが、誰が描いたんでしょうか?

僕たちの地元の親友DR.MEが描いてくれたんだ!


あなたたちの先行シングル「Fester」を聞いたとき、あなたたちが素晴らしい進化を遂げたと感じました。この曲はポップなマスロックであると同時にとてもダークで耽美だと思います。マリンバやシロフォンを使ったそうですね。それらの楽器によってこの曲がとてもドラマチックになっていると思います。

そう、そのとおりそれらの楽器を使ったよ。ポップなマスロックという表現は僕たちの意図するものとは違うかな。もしもあえて「Fester」をジャンル分けするとしたらクラウトロックとかクラウトボップとかそんな感じになるんじゃないかな。


ところで、ステージ上のDuncanのダンスってとっても素晴らしいと思います。彼のダンスもDutch Unclesというバンドの持ち味なんでしょうか?

えーと、Duncanのあのダンスは確かにユニークなセールスポイントだよね。あのダンスで彼は体を悪くしたみたい。まあ、でもあれは単なるショービジネスだからさ!(笑)

あなたたちの故郷であるマンチェスターは素晴らしいバンドをたくさん輩出していますよね。あなたたちもStone RosesやNew Orderなどのマンチェスター出身のバンドを聞いて育ったのでしょうか?またEverything EverythingやEgyptian Hip Hop、Delphicといった最近の同郷のバンドについてはどう思いますか?

僕たちが聞いてた地元のバンドは実際はThe SmithsとJoy Divisionぐらいで、実際はThe Smithsばっか聞いてたかな。で、今僕たちは少し年をとったから、Shaun RyderやJohn Cooper ClarkeそしてFrank Sidebottomなどのマンチェスターの偉大なアーティストの詩的美しさがわかるようになってきたんだ。でも僕たちの想像力を掻き立てることのできないマンチェスターの音楽もあるんだよ。
君が言及してる新鋭のバンドたちは僕たちの良き友達だよ!僕たちは音楽性は違うけれどもお互いサポートしあって、共に頑張ってきているんだ。僕たちには共通してマンチェスターのプライドみたいなものがあるんじゃないかな。

最近のUKの音楽シーンについてあなたたちの考えを聞かせてください。

僕が思うにUKの音楽というのは良かれ悪かれ、常にこの国を伝えているんだ。最近のこの国の音楽シーンについて皮肉にならないように意見するのは難しいんだけども。最近のUKの音楽シーンというのは、もしかしたら新人ミュージシャンたちの音楽のクオリティーが低いのかもしれないし、もしくはひと握りのバンドだけの成功を守るトップレーベルたちの支配、そしてその一方で彼らの成功のおこぼれをあずかろうと頑張っているバンドもいる、という状況なのかも。またはただ単に人々が音楽にお金を費やさなくなってしまったかもしれない。それとも、昔の数々の素晴らしいバンドの繁栄の陰なのか、現代の人々の音楽の趣味がどんどん悪くなってきて今の音楽市場の最悪な状況を招いているのかもね。あ、それともX Factor(TV番組)のせいだったりして(笑)。

多くの日本のインディーロックファンがDutch Unclesに注目してますよ!日本であなたたちのライブが早くみたいです!今まで日本に来たことはありますか?

まだ一度も行ったことないんだけど、日本は僕たちの行きたい国リストのトップにあるよ!

ありがとうございました! 


Artist: Dutch Uncles
Title: Out Of Touch In The WIld
収録曲:
1. Pondage
2. Bellio
3. Fester
4. Godboy
5. Threads
6. Flexxin
7. Zug Zwang
8. Phaedra
9. Nometo
10. Brio


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