2016年2月7日日曜日

Interview : Spring King


彼らの音楽を聴けば、ギターロックはやっぱり最高だ、と思うはず。
著名なロックバンドを輩出したマンチェスターから出てきた新鋭、Spring Kingの音楽は、大人になりきれない彼らの初期衝動が詰まっている。
シンプルにかき鳴らす青臭いギターサウンドは、永遠の悪ガキBlack Lipsだったりシカゴの若手ロックバンドThe Orwellsに共通するものがある。
特別にメッセージ性があるわけでもない、お洒落なわけでもない、でもこの青春を具現化したようなノスタルジーを感じる音楽に、過去の甘酸っぱい想い出が鮮やかに思い出され、ただただむちゃくちゃに踊りたくて仕方なくなっちゃう。
真のロックン・ロールってこういうものじゃない?

さて、まだデビューアルバムもリリース前の彼らにメールインタビューを敢行した。



—まずはSpring King結成の経緯を教えてください。

Tarek : 僕とPete 、Andyは14か15歳ぐらいの時に出会ったんだ。Peteと僕は同じ高校に通っていて、Andyとは地元のスケート・パークで知り合ったんだ。僕らがこのバンドを結成したとき、ベーシストが必要でJamesとはFacebookでコンタクトを取ったんだ。それがSpring Kingの始まりだよ!

—バンド名はどのように名付けたのでしょうか。

Tarek:僕はスプリング・リヴァーブが大好きなんだ。数年前、プロデューサーの仕事をしたときに、ミックスでスプリング・リヴァーブをたくさん使ってさ、それで、僕の友人が僕のことを半分冗談で”Spring King"と名付けたのが由来だよ!

 —Spring Kingの音楽はBlack Lipsのようなガレージロックや東海岸風のサーフロックの影響が伺えます。実際はどういった音楽から影響を受けたのでしょうか。

Tarek: Black LipsやThe Clash、Thee Oh SeesTY Segalは大好きだね。それからBruce Springsteen やThe Beach Boysのようなバンドも好きなんだ。 Spring Kingの音楽はこういった影響を受けたバンドがもっと荒削りになったような音だと思う。

Pete: 僕はAt The Drive Inから影響を受けてるね。特に僕らのエナジェティックな演奏は彼らからの影響だよ。それからBeckも好きだね。

James: 僕は、The ClashやThe Jam、それからThe Undertoneのようなパンク・バンドを聴いて育ったんだ。もうティーンになってからはBlack FlagやFugaziのようなハードな音楽を好んで聴いたね。

Spring King // Can I?

—あなたたちはマンチェスター出身ですよね。マンチェスターと言えば、The SmithsやThe Stone Roses、Oasis等の世界的に有名なバンドを輩出しています。アメリカからの影響が強いように思いますが、こういった地元のバンドも聴いてましたか。

Tarek: 僕が12歳の頃、マンチェスターでOasisがビッグな存在になっていてラジオでは常に彼らの音楽がかかっていた。16歳のときはThe Smithsを聴いていたな。

James:個人的にはThe SmithsとJoy Divisionは大好きだよ。

 —「Who Are You?」では、あなたちはこのように歌っています。“Tonight, I just wanna be somebody else, somebody new(今夜、僕はただ誰かになりたいんだ、新しい誰かにね。)”. この歌詞は、ティーンや青春の感情、いわゆる厨二的に思いますが、実際のところ、どういった意味をこめてますか。

Tarek: まさにそうだね!今すぐ自分とは別の誰かに変わりたい、という欲求を表現した歌詞だよ。

Spring King // Who Are You?

— 「City」のミュージックビデオはとてもクールですね!ハーモニー・コリンズが監督を務めた映画『スプリング・ブレイカーズ』を思い出しました。実際のコンセプトは何でしょう。

Tarek: Chloe Littleという素晴らしい監督が作ったんだ。 彼女曰くこの作品は、アラン・シリトー(イギリス、ノッティンガムの作家)の短編小説『長距離走者の孤独』(原題: The Loneliness of the Long Distance Runner)からインスパイアされているんだ。でもこのビデオは見ての通り‘The Loneliness of the Feminist Bank Robber’(フェミニスト銀行強盗の孤独)なんだ、誘拐事件に関与した女優のパトリシア・ハーストとかフェミニズム活動家で有名なグロリア・スタイネム みたいなね。この奇妙なサイケデリアな映像のイメージを通して、そういった女性たちの信念や行動の乱雑さを捉えようと思ったんだ。この映像に出てくるキャラクターが銀行強盗をしているのは自分たちの信念にそっての行動だ。でも、同時に、彼女がどのように見え、どのように感じ、そして本当は何を欲しているのか、自分たちの中で葛藤している、ということを表現したかったんだ。

Spring King // City



—最近デヴィッド・ボウイが亡くなり、本国イギリスだけでなく世界中で悼まれています。彼の死をどのように感じていますか。

Tarek:みんな彼の死を聴いて悲しんでいるよ。デヴィッド・ボウイは天才だったからね。

Pete: 僕らは世界一のポップ・スターを失ってしまったね。

—最近 、FEWSBeach Babyと一緒にツアーを回るようですが、楽しみですか。

Tarek: もうすぐ一緒にツアーをするんだけど、彼らの時間を過ごして、一緒にプレイできるのを楽しみにしているよ!FEWSは素晴らしいバンドだし、Beach Babyも知り合いだしさ。

—オススメのイギリスの若手バンドを教えてください。

Tarek: The Big MoonJames Canty、それからTrudyはチェックする価値があると思うね。

James: 最近はLeedsから素晴らしいバンドが出てきているよ。

The Big Moon // Nothing Without You


—日本にはどういったイメージを持っていますか。

Tarek:もしも日本を訪れたら、最高に楽しめると思うよ!バンドとして来日できたら良いね。

James:近いうちに行けたら良いね。みんなも僕らが来日できるよう祈ってて!

—昨年2015年のベストアルバムを教えてください。

Pete: Sufjan Stevensの『Carrie & Lowell』 とKamasi Washingtonの『The Epic』かな。

James: Kendrick Lamars 『To Pimp a Butterfly』は完璧だよ。

—今年アルバムをリリースする予定はありますか。

Tarek: 2016年にアルバムをリリースして、出来る限りのショーをこなしていきたいと思っているよ!


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